技士試験を受験しようかなとなったとき、こんな表記を見ませんでしたか?

二級内 三級内 四級内

これは、内燃限定の免許の試験を指しています。

内燃限定とは

海技士免許の中でも、内燃機関の船だけの運航が認められた海技士を内燃機関海技士といいます。

つまり、内燃機関海技士を持っている機関士は、いわゆる外燃機関の船に、免状が有効な機関士として乗船することはできません。

え?外燃機関?

となった方は次を読んでください!

機関の種類について

これから機関士を目指す人はぜひ知っておいてほしいのですが、

船のエンジンには内燃機関外燃機関というものがあります。

内燃機関  ディーゼル機関、ガソリン機関
外燃機関  蒸気タービン、(ガスタービン)

※厳密なことを言うとガスタービンは、内燃式機関の流動型機関という分類です。

内燃機関限定の海技士をお持ちの方は、蒸気タービン船やガスタービン船の船に乗ることができません。

なぜ、内燃限定が存在するのか?ですか?

答えは簡単です。内燃限定だと外燃機関の勉強をせずに海技士を取得できるからです。

内燃限定の試験の詳細

現在、ほとんどの船は内燃機関です。LNG船は蒸気タービンだったり、ジェットフォイルもガスタービンだったりしますが、数はとっても少ない。

そのため、内燃限定の海技士で十分という方もたくさんいると思います。

そして、内燃限定の海技士試験では、下記の問題が出題されません。

出題されない問題
蒸気タービンに関する問題
ガスタービンに関する問題
主ボイラに関する問題
※主ボイラ…蒸気タービン用の大きなボイラ

具体的には、試験”その1”の範囲の上記問題が除外されます。

そのため、試験勉強をする際は、この問題を除くことができます。参考書によっては、省く問題について案内がされているものもあります。

おわりに

問題を省くことができるので、試験は合格しやすくなりますが、お話したとおり外燃機関の船には乗船できません。

また、1級海技士については、内燃限定はありませんので、全て勉強しなければならなくなります。

2級までは内燃限定で受験して、1級を取るという方法もできるようです。

皆さんの、状況に合わせて選択してくださいね。