海技試験はそもそもどんなテストなのか。

これを知れば、戦略が見えてきます。

なるべく手間をかけずに合格したい!

という方は、ぜひ把握しておいてくださいね。

前回記事を読んでいない方はこちらも読んでみてくださいね。


<1級海技士が伝授>海技士(機関)筆記試験の勉強法

目次

  1. 参考書の選び方 
  2. 受験戦略<全部受験?科目合格?> ←閲覧中
  3. 勉強法<安定型・ハイリスク型>
  4. (裏技)問題を省く!

海技士試験の合格点数について

まず、重要になってくるのが合格ラインについてです。

 北陸信越運輸局から引っ張ってきた画像です。順番に解説していきます。

全部受験→1回で合格!

試験の科目は、【その1、その2、その3、執務】の4種類があります。この4種類全て1回で合格を目指すのが全部受験戦略です。

ここで、疑問が浮かんだ人もいるかもしれません。

実は、海技士試験は、2日間に渡って、4科目の試験が行われるのですが、この全てを受験してもいいし、そのうちのいくつかを選んで受験することも可能です。

では、全部受験の場合を説明していきます。

合格条件を説明すると、

  • 4科目の合計点数が65%以上である
  • それぞれの科目の点数が50%以上である。

です。具体的に見てみましょう。

科目Aさん
(点数)
Bさん
(点数)
その165%80%
その260%45%
その355%90%
執務80%80%
平均点数
合否
65%
合格
74%
不合格

Aさんから見ていきましょう。

Aさんは、その2とその3が65%を下回っていますが、執務の点数が高いので、平均が65%となり全科目合格です。

Bさんはを見てみると、

Bさんは比較的、高得点を取得しています。しかし、その2の点数が50%を下回っているため、試験全体の合否は不合格となります。

以上のことから、全部受験で一発合格を目指す人は、

バランスよく勉強して、全ての科目が50%以上を取得できるようにし、なおかつ、65%を下回った科目があっても、得意な科目で補うことができれば、一発合格が目指せます

科目受験→何回かに分けて合格!

「全部の科目を一度に覚えきるのは大変。」

「暗記が得意じゃない。」

という方は、科目受験をお勧めします。

もう一度Bさんを見てみましょう。

科目Bさん
(点数)
その180%(科目合格)
その245%
その390%(科目合格)
執務80%(科目合格)
平均点数
合否
74%
不合格

Bさんは、高得点(65%以上の点数)がたくさんあるので、その1、その3、執務は科目合格となります。

この科目合格というのは、65%以上の点数を取った科目に適用されるのですが、すべての科目について、科目合格を取ると、全体試験の合格がもらえます。

Bさんは全ての科目受験していますが、最初からその1とその2だけを受験し、その他は捨てる(受験しない)というのも1つの方法です。

つまり、1回目の挑戦で2科目、2回目の受験で、その他の2科目を科目合格すれば、4科目合格となり、当該級の試験合格となります。

科目を絞ることで、暗記量を減らすというわけです。

なお、試験は科目ごとに時間が割り振られているため、受験しない科目の日や時間は試験会場に行かないというのも可能です。

そういった方は、たくさん見てきたので、おそらく試験結果に影響はありません(笑)

ただし、海技士の科目合格の有効期限は3年なので、科目合格を有効利用するには、3年以内にすべての科目を合格する必要があります。(国土交通省HP

 では、次に記事では、具体的な勉強法を解説していきます。