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※この記事は2級海技士(機関)その1筆記試験の内容です。
目次
1 2シリンダ形蒸気タービン 主機における高圧タービンの車窓とロー タの膨張に関する問題
(1) タービン小室とロータの膨張の差は、両金属の膨張率の差との相違によるが、一般に膨張率の差は少ないので、両者の膨張の差は、【1A】の相違による影響が大きいと考えられる。
(2) 船尾側軸受台は据付け台に固定し、船首側輪受台は脚(【1B】支持板)で支持し、車室は船首方向へ自由に膨張できるようにする。ロー夕は船首側軸受台に設けたを基準として膨張する。このため。車室とロータの膨張が方向となって。軸方向のの変化 が比較的小さくなる。
(3) 始動にあたり、車室とロータは同じ割合で膨張しなくて、ロータが車 室上りいくぶんいので、この点に注意が必要である。
2 蒸気タービンの調速に関する問題
(1)絞り調速法では、低負荷時には、蒸気は操縦弁によって絞られるから、 等変化をし、このとき温度降下よりも圧力降下のほうが大きいから、度が増加する。
(2) ノズル締切り調速法では、低負荷時においてもタービン入口蒸気状態は変わらないが、第1段の熱落差が著しく増加して速度比がくなる。
(3) 低負荷時においては、絞り調速法の方がノズル締切り調速法よりも単位出力当たりの蒸気消費量は、くなる。
(4) 操縦弁やノズル弁には、弁座が3~6°のテーパ状になった形弁座を用いて、蒸気の速度エネルギの一部をとして回収する。
3 ガスタービンの燃焼器についての問題
(1)燃焼器を構成する主要素は、外筒(スリープ)、内筒(ライナ)、燃料噴射ノズル及びである。
(2) 内筒には保炎板、燃焼用空気の導入口及び用空気の導入口を有する。これらによって燃料と空気の比を適当に保って常に安定した連続燃焼を行うとともに、入口の燃焼ガス温度を規定値とする。
(3)外筒は耐圧、耐熱の容器である。外筒と内筒の形状・配置により、燃焼器は、キャン形(筒形)、及びの3形式に分けられる。
4 航空転用形ガスタービンの潤滑油系統について問題
(1)主軸受には、低温が容易な軸受が用いられ、潤滑油には、粘度・温度特性が石油系の鉱物油より優れた油が使用されている。一般に、潤滑油系統は、次の3系統から成り立っている。
(2) 圧力油系統は、潤滑油ポンプによって加圧された潤滑油をフィルタを通して各部に給油する。各軸受には、により噴射供給する。
(3) 排油系統には、軸受部の潤滑と冷却を終えた潤滑油をタンクに戻す働きをするや異物の混入を調べるが組み込まれている
(4)系統は、軸受部の圧力を大気圧に対して、常に一定の差圧を保つ働きをしている。これは潤滑油系統の適切な流量と排油機能を維持するためのものである。
5 ガスタービンの内部冷却系統について問題
(1) ガスタービンは、燃焼を行うために、エンジン内部、特にホットセクションの中心部は非常な高温となる。構造材料の耐久性の維持や潤滑油の防止などのため冷却が必要である。この冷却のため、圧縮機からの抽気が用いられる。
(2) 低圧圧縮機からの抽気は、高圧圧縮機ロータ部の冷却や主軸受のラビリンス部の圧力維持に用いられる。また、高圧圧縮機からの抽気は、燃焼器やタービン入口部の、タービン動翼、などの高温部の冷却に用いられる。
6 ディーゼル機関のボッシュ式燃料噴射ポンプに関する問題
(1) プランジャの直径は、機関の直径の5~9%とするが、プランジャの直径を大きくし過ぎると有効行程が短くなり、燃焼が 困難となって、各シリンダの出力をることがむずかしくなる。
(2) プランジャの直径を小さくし過ぎると噴射期間が長くなり、が低下する。
(3)一般に、有効行程は、ポンプの全行程のくらいにする。
(4) 機関が高速になるほど、ポンプの実際の噴油量は、ポンプの有効行程の噴油量よりもくなる傾向がある。
7 ディーゼル機関の自動弁式燃料噴射弁の噴射圧に関する問題
(1)燃料噴射弁の噴射開始圧は、ばね調整ねじによって調整するが、噴射中の噴射圧は、燃料噴射ポンプの送出しと、燃料噴射弁の噴口との関係により、一般に噴射開始圧より著しく高くなる。燃料噴射管は、その衝撃的高圧に対しても、菅がすることのないように十分な肉厚のものを用意する。
(2)燃料噴射弁の噴射開始圧が高い場合、噴射遅れがし、燃料噴射ポンプの負荷が増加するため性は下がる。また、燃料噴射管内のが高くて、低負荷運転時には、噴射となりやすい。
【語群】
長さ 面積 増加 減少 始動 安定 速度 量 振動 後だれ 温度 残圧 不規則 加速 弁 角度 膨張 収縮 定常
8 ディーゼル機関の自動弁式燃料噴射弁に関する問題
(1) 燃料噴射中の圧力は、燃料噴射ポンプの速度と噴口のとの関係により、一般に開弁圧より著しく高くなる。
(2) ニードル弁のリフトが大きいと、弁の開弁時に瞬間的にの低下をまねきやすい。
(3)ニードル弁と弁座の当たり面の径 (ds) とニードル弁弁棒の径 (dn) の比 と(ds/dn) が大きいと、開弁圧はる。
(4) 弁座から噴口までの容積が大きいと、燃料油のを生じやすい。
9 ボイラの燃焼ガス分析器に関する問題
(1) オルザットガス分析器は、燃焼ガス中に含有する二酸化炭素、及びをこの順番にそれぞれ別々の薬品に吸収させて、その割合を測定するものである。
(2) 電気式炭酸ガス計は、空気に比べて二酸化炭素のが小さい性質を利用している。
(3)磁気式酸素計は、酸素が磁性体であることを利用したものである。
10 ボイラの内部腐食に関する問題
(1) 水の一部は、イオンとイオンに解離している。また、水に接触している鉄からは Fe²⁺ が溶出し、母体の鉄にはが残される。
(2) 【10A】イオンは陰に帯電した鉄に向かって移動し、ここで電荷を失って鉄の表面を覆う。また Fe²⁺ は【10B】イオンと結びついて鉄となり前者とともに鉄の表面を覆う。これによって水と鉄との接触が遮断され、鉄の腐食は停止する。しかし、水に酸素が溶解していると、鉄は酸化され鉄となる。
(3) 【10E】鉄は難溶性であるが、多質であり、かつ、鉄の表面に密着しないので、鉄と水と酸素の作用は継続し、腐食は進行する。
11 プロペラ羽根に生じる応力についての問題
(1) プロペラは前進方向に回転しているとき、前進面には応力、後進面には応力が生じる。
(2) 羽根断面に生じる応力のうち、最大応力は、羽根後縁に生じ、最大応力は、最大羽根厚さ部のところに生じる。一般に、オジバル形やエーロフォイル形の断面では、応力のほうが、応力よりも大きい。
おわりに
2級海技士(機関)筆記試験その1に出題されるのは、この11問!
反復練習して、確実に取れるようにしましょう。
それでは、その2、その3にも目を通しましょう!